矯正図書館中央研究所紀要>第9号


『中央研究所紀要』 第9号

第16号 第17号 第18号 第19号 第20号
第11号 第12号 第13号 第14号 第15号
第6号 第7号 第8号 第9号 第10号
第1号 第2号 第3号 第4号 第5号

*全文をご覧になるには、タイトルをクリックしてください。*

第9号 [平成11年] (1999年12月1日発行)

外国人受刑者の受刑態度に関する研究(その2)-受刑意識を中心に PDF(1.44MB)
片倉庸介,廣橋秀山,長谷川宜志,渕上康幸,門本泉
【要旨】
本研究では,来日外国人受刑者300名と日本人受刑者400名とを対比しつつ,来日外国人受刑者の受刑意識,具体的には受刑生活の良いところ,悪いところ,刑務作業の良いところなどについての意識を明らかにし,それらと工場担当職員による受刑態度の評定がどのように関係しているかを調査した。
外国人受刑者と日本人受刑者との差があったのは,「受刑生活の良いところ」の中の「人間関係について学ぶ機会が多くある」「我慢強くなる」などで,外国人受刑者の方が有意に低い値であった。また,刑務作業については,各国の刑務作業制度の存否にも関連して,その意識に相当の隔たりがあった。
若年受刑者の特性に関する研究(その1)-特に時間的展望について PDF(2.06MB)
廣橋秀山,松村猛,水上好久,中勢直之,渕上康幸,門本泉
【要旨】
若年受刑者の処遇計画策定上の提言を目的に,YA級,YB級それぞれ400人について,その属性と懲罰歴及び心理特性(特に時間的展望)との関連を調査した。懲罰の有無に関連が認められた属性は,暴力団加入歴があることのほか,MJPIが「不安定」「爆発」「偏狭」の値が高いこと,薬物乱用歴があることなどであった。
時間的展望のうち,受刑者にとって,より望ましいと思われる自己の生活信条の重点を未来に置く「建設的未来優位」指向は,YA級,懲罰なし,施設経験なし,出所後の進路決定の若年受刑者の得点が高かった。
少年院における成績評価に関する研究(その2) PDF(591KB)
大川力,長谷川宜志,渕上康幸,嶋谷宗泰,門本泉
【要旨】
前回報告では成績評価の実施状況を手続き面から分析した。今回は在院少年の個人別成績評価票と出院少年の成績経過記録表についての分析結果を報告する。
成績評価票の総合評定はC評定に集中し,A及びE評定は極端に少なかった。共通項目の評価の分布について見ると,全体的にa評価が極めて少ないが,比較的高い評価を受けやすいのは「学習態度」であり,低い評価を受けやすいのは「生活設計」であった。成績評価記録表によって処遇経過を見ると,多くの少年が処遇期間の大部分でC評定となっており,出院時になってB評定やA評定になっている。
少年院を出院した少年に関する研究(その1) PDF(624KB)
大川力,長谷川宜志,渕上康幸,茂木善次郎,門本泉
【要旨】
本研究は少年院に再入院した少年を対象として,以前に受けた矯正教育をどのように受け止めているかを調査したものである。初入少年と再入少年との比較や、新入時と出院前といった調査時期による差を比較することで再入少年の矯正教育に対する主観的な受けとめ方を調査した。
調査内容は,自尊感情について,入院原因についての認識,少年院の収容目的についての認識,文章完成法形式と言語連想検査による少年院に対する認識,少年院で受けた指導に対する認識の6事項である。今回は,前半の3項目の集計結果について報告する。
非行少年の自己意識に関する研究(その2) PDF(501KB)
大川力,渕上康幸,門本泉
【要旨】
前回の報告では,自尊感情と社会的スキルを中心として分析した結果を報告した。今回は自尊感情が傷つけられるような場面において,どのようにしてそれを維持して行くかの方略と非行性等との関連について検討した。自尊心を維持するための方略としては,セルフ・ハンディキャッピング,自己意識の低減,威嚇的自己呈示,哀願的自己呈示という4つを取りあげた。その結果非行性の進んでいる者ほど不適切な形で自尊感情を維持しようとしていることが明らかになった。また,社会的スキルを付与することによって,不適切な形での自尊感情の維持を抑制しうることが示唆され,矯正教育における社会的スキル訓練の重要性が確認できた。
非行少年の生活意識に関する研究(その1) PDF(500KB)
大川力,渕上康幸,門本泉
【要旨】
全国の少年鑑別所に入所した非行少年1,825名を対象として,職業意識・転職観・生活目標等生活意識や価値観に関する質問紙調査と,未来考慮尺度・時間的信念尺度の質問紙調査とを実施した。その結果,未来をどの程度考慮しているかを見る未来考慮尺度によると,職業について収入だけを重視するものは,未来考慮が乏しかった。このように職業意識と未来考慮とは密接に関連しており,ここで用いた未来考慮尺度が,生活意識や価値観を知る上での重要な手がかりとなることが明らかになった。今後非行性との関連や,時間的指向性との関連について検討し,次の紀要において報告する予定である。

ホームへ 一覧のページへ


Copyright (C) 2003-2017 Japanese Correctiional Association Library, All rights reserved.
<お問い合わせ>