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第11号 [平成13年] (2001年12月15日発行)

高齢受刑者に関する研究(その2)-男子高齢受刑者を中心にして PDF(1.70MB)
廣橋秀山,田島秀紀,松村猛,中勢直之,濱井郁子
【要旨】
本研究は,男子高齢受刑者の生活意識等を罪名別に分析・検討することで高齢者処遇の実態を明らかにしようとした。その結果,犯罪の原因として,窃盗は,金遣いの荒さ,生活苦,無職等が多く,殺人は,中和化尺度の「反権力志向」が低く,被害者との面識がある割合が高いことから,対人関係の怨恨が動機であることが多かった,また,覚せい剤は,生活苦,無職が,強盗は,無職,金遣いが荒い,見栄っ張りが有意に多く回答されている。職員による自由記述では,処遇困難な点が具体的に示され,将来考慮すべき点として,ハード面のバリアフリー化や,社会復帰に関しては,福祉領域の対応の必要性等が挙げられていた。
行刑施設職員の生活と意識に関する研究(その1) PDF(2.57MB)
廣橋秀山,田島秀紀,伊藤嘉明,濱井郁子
【要旨】
本研究は,行刑施設職員の仕事,余暇の取り組みについて調査し,より快適な職場環境に資する資料を得ることを目的とした。その結果,職場志向尺度からは,男女職員の約9割が職場での人間関係や勤務条件を重要視していることが示された。また,40歳台の職員は,職務意識が高いことが明らかになった。企業帰属意識尺度からは,40歳以上で有意に高いことが明らかになった。健康状態については,50歳以上で「不健康」が,40歳以下で「健康」と回答したものが多かった。現在の休日日数については,男女ともに約6割が「少ない」と感じていた。概括すると,40歳を区切りとして,意識に差がある項目が多く見られた。
在院少年の意識の変容に関する研究(その2) PDF(888KB)
大川力,長谷川宜志,田島秀紀,茂木善次郎,濱井郁子
【要旨】
前回報告では,在院少年の共感性尺度,職業レディネス,自尊感情尺度について,性別・新入期・出院期ごとに検討した。今回は,社会的スキル尺度と自由記述による自己内省に関して分析を行った。その結果,社会的スキルに関して,女子よりも男子の方が有意に高い結果となった。男女とも出院期が入院期よりも高かったのは「仕事をするときに,何をどうしたらいいか,自分だけでは決められない(逆転項目)」であり,具体的作業を自らの意思で判断できるようになったことを示している。自己内省について概括すると,「共感性が欠如している」「切れやすい」などの特徴がこの調査でも見られた。
在院少年の家族関係に関する研究(その1) PDF(2.20MB)
末永清,長谷川宜志,田島秀紀,浅野千晶,嶋谷宗泰,濱井郁子
【要旨】
本研究は,在院少年の家族関係について調査し,少年が抱いている家族像を明らかにし,少年院の効果的な処遇に資する基礎資料を得ることを目的とする。家庭観に関しては,「いごこちのよさ」「相互サポート」「社会とのつながり」「家庭への満足度」の因子が抽出され,両親への親和性については,父親及び母親に対しても「親密さ」「同一視欲求」の因子が抽出された。親からのしつけについては,実父母の揃った群は,しつけ全般に関する関心の高さがうかがえた。非虐待経験については,男子よりも女子の方が多いことが示された。親などとの交流については,男子よりも女子の交流の割合が少ないことが示されている。
非行少年の対人態度に関する研究(その2) PDF(648KB)
大川力,濱井郁子,中島千加子
【要旨】
本研究は,非行少年が身近な人たちをどのような人と認知しているかに注目し,非行少年の対人態度の特質を明らかにし,非行性との関連について検討するために計画されたものである。前回の報告では,調査対象者の特性と,共感性尺度等の結果を報告したが,今回は,法務省式態度検査や各尺度相互の関連を中心に分析した。その結果,男子では両親や友人,教師・上司など身近な人に信頼感を持っている者は,社会的スキルが高く,価値観にゆがみが少ないことが分かった。また,非行期間と施設歴を指標とした非行性との間では,女子についてのみ一部に関連が認められた。
非行少年の社会認知に関する研究(その1) PDF(1.86MB)
末永清,田島秀紀,井部文哉,渡部正,山口悦照,濱井郁子
【要旨】
本研究は,非行少年の認知の特性を多角的に検討し,非行行動との関連を明らかにするために計画された。非行少年について,生き方志向,社会意識,地域社会の問題点,非行の防止方略,規範意識,中和化,及び少年犯罪の認知に注目し,男女別,年齢群別に分析を行った。その結果,社会意識については,社会的事象への無関心,自分・親重視等につき男女差が有意に見られた。また,非行少年は一般群と比較すると,地域社会の問題が多いと認識しており,また,非行に対する厳しい処分については消極的であることも明らかになった。規範意識については,以前の規制優位から許容優位となっている点が示された。

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